BTCオプション日報「乱高下の背景はオプション勢のショートガンマ?」

昨日のビットコイン相場

6日(金)のビットコイン相場は、アジア時間早朝に値を崩し、一時92,510ドルまで急落した。前日記録した史上最高値103,719ドルから僅か19時間で11%もの大暴落劇を演じるなど、想定外の動きに市場参加者の動揺が広がった。



こうした動きの背景には、「行使価格10万ドルの売り足」に起因した「大規模ショートガンマ」の影響が挙げられる。事実、クリプトオプションの専門家であるトニー・スチュワート氏も、Xの中でガンマショートの可能性について触れている。




ガンマショートの特性と相場反発の背景

ガンマショートは下落局面だけでなく、反発局面においてもオプション勢のストップBUYを誘発し、価格変動を加速させる特性を持つ。このため、急落後は長い下髭を付ける形で反発に転じ、7日(土)午前5時台には一時101,908ドルまで急伸した。無論、米11月雇用統計後に、次回FOMCでの追加利下げの織り込み度合いが上昇したこともビットコイン相場上昇の一因だったと考えられるが、それ以上にオプション勢のガンマショートの影響が大きかったと推察される。



10万ドル前後のガンマショートは健在

ここから2日間は土日で市場参加者が減少するため、大きな値動きは見込みづらい。しかし、100,000ドル前後に集中するガンマショートが市場に与える影響は引き続き大きそうだ。一方、105,000ドル近辺には巨大ガンマロングが存在しており、こちらは上値を抑える要因となるだろう。尚、Deribitが提供するインプライドボラティリティ(DVOL)は57.75%前後で推移するなど、依然として1日あたり上下3,000ドルの値動きを織り込む状態となっている。




コール増加とMAX PAINのジレンマ

現在、スクリーン取引やブロック取引で、コールオプションの単体買いやコールスプレッドが増加している。こうした動きは、投資家による価格上昇期待の表れと考えられるが、ショートデート(12月13日や12月20日に行使期日を迎えるオプション)のMAX PAINを確認すると、いずれも98,000ドルを示している。理論通りオプション買い手が苦しめられる状態に陥ると仮定すれば、ここから1~2週間は、上がって欲しいけどなかなか上がらない、じれったい相場展開が続くのかもしれない。


★★CoinCollege∛のオプション教室★★

CoinCollege∛では、オプション取引を包括的かつ体系的に学べる場を提供するため、2024年11月より有料Noteをスタートしました。初心者でも無理なく学べるよう、基礎知識と実践的な応用をバランスよく組み合わせた、わかりやすく段階的なカリキュラムを設計しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました