IBITオプションの建玉分布が示唆する月末に向けてのマグネット効果リスク

BlackRockのiShares Bitcoin Trust(IBIT)のオプション市場は、昨年11月のローンチ以降、取引高が急増し、現在では暗号資産取引所最大手のDeribitと肩を並べる規模にまで成長している。


そのため、ビットコインオプションを分析する際には、Deribitに加えて、IBITオプションの動向も重要な指標となってきている。


また、IBITオプションを分析する際には、株価ベースではなくビットコイン価格に換算することで、市場の動きや水準を直感的に把握しやすくなるため、以下ではビットコイン価格に換算した状態で整理した。


1月末期日の未決済建玉分布

1月31日期日のIBITオプションの未決済建玉(OI)を分析すると、105,500ドル付近に43,956枚、110,750ドル付近に42,224枚と、大量の建玉が集中していることが確認できる。



この価格帯は、FOMCをはじめとする重要イベント後に市場へ影響を及ぼす可能性があるため、警戒が必要だろう。


特に、パウエルFRB議長の記者会見が「タカ派的」か「ハト派的」かによって、ビットコイン価格がOIの集中する水準へ引き寄せられるマグネット効果を引き起こす可能性もあり得る。


トランプ米大統領就任式以降、ビットコイン市場は落ち着きを取り戻し、ヒストリカルボラティリティ・インプライドボラティリティ共に低下基調を辿っているが、月末に向けては油断せず、巨大OIを意識したトレードが求められそうだ。



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