分散型取引所Derive(旧Lyra)の共同創業者であるNick Forster氏は2024年10月12日に、史上最大のオンチェーン・オプション取引が成立したことをXに投稿した。取引額は1スキームで計25百万米ドルに達した模様で、大統領選後のビットコイン価格の大幅上昇を見込んだものであると説明している。
オプション取引の詳細
このオプション取引は、以下3つのオプションの組み合わせで構成されている。
①$50,000のプットオプションを100枚売却
②$70,000のコールオプションを100枚購入
③$80,000のコールオプションを200枚売却
オプション料はネットで$20,000の受け取りで、行使期日はいずれも2024年11月29日となっている。

理論的には、ビットコイン価格が行使期日の2024年11月29日時点で$80,000になっていれば、最大で$1,020,000(含むオプション料)の利益が得られる計算となる。米大統領選でトランプ氏が勝利し、ビットコイン価格がご祝儀買い的に大幅上昇することを見越したとても強気なポジショニングと言えるだろう。
Deriveの進化と背景
Deriveは、かつてLyraとして知られており、オンチェーン・オプション市場における革新的な存在として評価されてきた。Lyra時代から、ブロックチェーンを用いた透明性と効率性を強調し、オプション取引をオンチェーンで実現するプラットフォームとして、DeFi市場を牽引してきた実績がある。今回の大規模オプション取引はまさにDeriveの成功を示唆している。
オンチェーン・オプション市場の今後
今回の取引は、オンチェーン・オプション市場の未来に向けた重要な転換点といえる。従来の金融市場に比べて、オンチェーン取引は透明性が高く、デジタル資産市場における新たな機会を提供している。特に、リスク管理の柔軟性や取引の効率性を重視する投資家にとって、オンチェーン・オプション市場はとても魅力的な選択肢となるだろう。Deriveのオプション取引がその先駆けとなり、DeFi市場全体にポジティブな影響を与えるシナリオを期待したい。
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