DeribitがHashnoteのUSYCを証拠金担保の選択肢に追加

2024年10月9日、暗号資産オプション取引所最大手のDeribitは、Hashnoteが提供する「US Yield Coin(USYC)」を新たな証拠金担保の選択肢として追加することを発表した。USYCは米政府証券のリバースレポ契約を裏付けとした安定した利回りを提供するERC-20トークンであるため、今回の措置は資本効率とリスク管理の向上を目指すトレーダーにとって魅力的な選択肢となり得る。


US Yield Coin(USYC)とは?

USYCは、米政府証券のリバースレポ契約を裏付けとしたERC-20トークンであるため、トレーダーは安定した利回りを得ながら暗号資産取引を進めることができる。主な特徴として、①安定且つ低リスク(米国債のリバースレポを裏付けとしているためリスクが非常に低い)、②日次利回り(USYCは毎日利回りを生成しトークン保有者に配当が行われる)、③即時引き出し可能(最大20%の資産を即座に引き出せる他、法定通貨への即日換金も可能)の3つが挙げられる。


DeribitにおけるUSYCの役割

USYCは、DeribitユーザーがBTC、ETH、USDC、USDTなどの暗号資産を取引する際の新たなクロスマージン担保の選択肢として利用できる。これにより、トレーダーは担保資産を単に保持するだけでなく、取引中も利回りを得ることが可能となる。この結果、トレーダーは資本をより効率的に活用し、安定した収益を確保しつつリスクを分散させることが可能となる。


Hashnoteの信頼性とUSYCのセキュリティ

USYCの裏付け資産は、BNYメロンのセグリゲートアカウントで管理されており、Hashnoteは米国商品先物取引委員会(CFTC)およびケイマン諸島通貨監督庁(CIMA)の規制下で運営されている。また、オラクルを通じて毎日価格と資産情報が公開されるなど、透明性も確保されている。加えて、USYCをDeribitから引き出す際には、Hashnoteによって認証されたKYC完了済みウォレットにのみ送金が可能となる。こうした厳格な手続きにより、資産のセキュリティが強化され、安心・安全な取引が可能となる。


DeribitとHashnoteのコメント

DeribitのCEOであるルーク・ストライヤーズ氏は、「USYCを担保として導入することで、ユーザーは取引中も利回りを得るという新たな担保オプションを選択できるようになる。これにより資本効率が高まり、リスク管理がさらに強化される」と述べている。


また、Hashnoteの創業者兼CEOであるレオ・ミズハラ氏は、「USYCをDeribitに導入することで、トレーダーは安定した米国債トークンを用いて資本効率を最大化できる。この導入はデリバティブ取引における新しい基準を示すものである」と発言している。


まとめ

Deribitが提供する新たなクロスマージン担保オプションであるUSYCは、低リスクかつ利回りを提供するトークンであり、トレーダーにとって非常に魅力的な選択肢となり得る。USYCを担保にすることで、トレーダーは効率的に資本を活用しながら、米国債トークンからもたらされる配当収益を確保できる。この導入は、デリバティブ取引におけるリスク管理と資本効率の向上に大きく貢献するだろう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました